アイルランドで最も有名な吟遊詩人のひとり「ターロック・オキャロラン」。
2020年は、なんと彼が誕生してから350年目の節目なのです!
今回の記事ではターロック・オキャロランが残した数々の名曲をご紹介したいと思います。
ターロック・オキャロランってどんな人?
ターロック・オキャロランは、アイルランド出身のハープ奏者で「アイルランド最後の吟遊詩人」とも言われるほどの偉人です。
遍歴については色んなサイトで詳細にまとめられているので割愛しますが、超ざっくり説明すると、
- 鉄工所を所有するマクダーモット・ロー家に父親が雇用される
- マクダーモット・ロー家の庇護のもと学校に通い、教育をうける
- 18歳で天然痘にかかり失明してしまった後、ハープ奏者としての道を志す
- ハープ奏者のもとで3年間修行
- マクダモット・ロー夫人に手配してもらったハープや馬、介錯人などとともに各地を旅し歌を作りつづける
といった感じです。
衝撃的なのは、実はあんまりハープの演奏が上手ではなかったらしいということ…。
ある時、ジョージ・レイノルズという貴族が彼の演奏を聴き、演奏よりも作曲のほうが向いているのでは…?と、とある伝説を聞かせて作曲スキルを試します。
そして、できあがった曲がとても素晴らしい曲だったので「作曲スキルをもっと伸ばそう」と励ましたのだとか。
こうして吟遊詩人「ターロック・オキャロラン」はたくさんの名曲を作り続けていくことになったのです。
(ものすごいざっくりとした紹介ですみません!もっと知りたい方は調べてみてください!)
それでは、オキャロランの名曲をいくつかご紹介していきます!
Sí Bheag, Sí Mhór
まずは最も有名な曲のひとつ「シーベック・シーモア」。
儚げで懐かしい感じのするこの曲、どこかで聴いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
実はこの曲、オキャロランが初めて作った曲なのです。
そう、先程ざっくりと説明した中の「とある伝説を聞かせて作曲スキルを試した」際にできあがった曲とは「シーベック・シーモア」のことだったのです。
本当にとても素晴らしい曲ですよね。
Blind Mary
続いては「ジューンブライド特集」でもご紹介したこちらの曲。
https://celtnofue.com/blog/archives/1859
オキャロランの愛する妻メアリのために作った曲です。
blindとは盲目のこと。
オキャロランは自身も盲目だったのですが、メアリも同様に盲目だったのだそう。
Eleanor Plunkett
オキャロランが最後に仕えた主人「エレノア・プランケット」に向けて作った曲。
一般的な西洋音楽の仕組みとは少し異なる独特な終わり方が特徴です。
まだまだあります!どれも名曲!
Captain O’Kane
Planxty Irwin
Carolan’s Concerto
Carolan’s Farewell to Music
Fanny Power
Mable Kelly
Carolan’s Dream
Carolan’s Draught
O’Carolan medley
最後はThe Chieftainsによるオキャロランメドレー!
楽譜あります!
ケルトの笛屋さんのサイトではオキャロランの楽譜を無料でダウンロードすることができます。
ぜひご活用ください!