4つの簡単なステップで初めてのリールを学びましょう


出典 https://blog.mcneelamusic.com/

アイルランドの楽器メーカーMcNeelaが公開しているブログの中から、アイルランド音楽のリズムのひとつ「リール」の曲を習得するための方法について解説している記事を許可を得て翻訳しました。

原文:Learn Your First Traditional Irish Reel in 4 Easy Steps

4つの簡単なステップで初めてのリールを学びましょう

初めてのリール(の曲)を学び、演奏技術を次のレベルへと引き上げる準備はできていますか?経験は必要ありません!私たちの多くがまったく意識していない、習慣を身につけるための強力なコツがあります。このブログ記事は、伝統的なアイリッシュ音楽の楽器を始めたばかりの方に向けたものです。私は、皆さんがスムーズに演奏を始められるように、そして私が知る限り最も効果的な音楽練習の方法を身につけられるよう、お手伝いしたいと考えています。この方法を実践すれば、わずかな努力で1か月以内にシンプルな伝統的アイリッシュ・リールを演奏できるようになるでしょう。

ステップ1:モチベーションを活かす

第一に、あなたがやる気に満ちていることを前提とします。もしそうでなければ、この投稿を読むのはやる気が湧くまで待ちましょう!自分のモチベーションの波に乗ってもらいたいのです。「よし、やるぞ!ついに伝統的なアイリッシュ音楽を学ぶんだ!」と決意したその瞬間こそが、この投稿を読むタイミングであり、本気で取り組む準備ができた証拠です。そのエネルギーがあれば、アドバイスを素直に受け入れ、計画を立てることに前向きになり、勢いに乗って進めるはずです。

また、このタイミングで伝統的なアイリッシュ音楽の先生を探すのも良いでしょう。現代の奇跡のテクノロジーのおかげで、世界中どこにいても素晴らしいアイリッシュ音楽の講師とオンラインでつながることができます。そのため、地元に先生がいないことは問題にはなりません。もちろん、最初から先生に習う必要はありません。正式なレッスンを受ける前に、オンラインにはたくさんのリソースがあるので、それを活用しながら学び始めることができます。

ステップ2:目標を設定する

ここが少し難しいところですが、難しく考える必要はありません。新しいスキル、特に楽器の習得がうまくいかない理由の一つは、自分で設定した目標にあります。私たちは、ほとんどすぐに曲を弾けるようになりたいと思ったり、Dスケールを2回聴いただけで弾けるはずだと思い込んでしまいがちです。こうした無理な目標を初期の段階で設定してしまうと、ほぼ確実に挫折し、やがて楽器をしまい込んで二度と触らなくなることにつながります。この状況に心当たりはありませんか?あの罪悪感…!

小さく始める

もし心当たりがあるなら、落ち込む必要はありません。一歩引いて、目標設定をもう一度見直しましょう。コツは?「小さく始める」ことです。この2つの言葉が鍵になります。

始める:始めることについて話したり夢想したりするのではなく、実際に行動を起こしましょう。
小さく:目標は小さく区切りましょう。たとえ1日1分の練習でも、まったくやらないよりはずっと良いのです。

例えば、私が販売している楽器の中でも人気のあるアングロ・コンサーティーナを例に挙げましょう。コンパクトで扱いやすい楽器ですが、あなたがこれまで楽器を演奏したことがない場合や、このタイプの楽器を触ったことがない場合、どこから始めればよいのでしょうか?

ステップ3:練習の習慣を作る

1日の練習時間は10分以内を目標にしましょう。例えば、コンサーティーナを演奏する際は音の配置と押し引きの技術が重要になります。目標は小さく設定することを忘れないでください。例えば、コンサーティーナの指使いの図を印刷し、まずは片側のボタンの音の位置を覚えることから始めましょう。

どうでしょう?これなら楽器がなくてもできますね。実際、ほとんどの伝統曲ではコンサーティーナのすべてのボタンを使うわけではないので、最初から30個すべてのボタンの配置を覚える必要はありません。次の週はもう片方のボタンの配置を覚えることに集中する、というように少しずつ前進していきましょう。

もし1日10分が負担に感じる場合は、5分に短縮しても大丈夫です。ここで大切なのは、ほぼ毎日何かしらの練習をすることを習慣にすることです。もし先生についているなら、現実的な目標を設定し、あなたの楽器に適した練習の始め方を教えてくれるでしょう。

練習のための工夫

毎日の練習を忘れないように、スマートフォンにアラートを設定したり、カレンダーにメモを書いておきましょう。楽器は手の届きやすい場所に置き、練習できるスペースを確保しておくことも大切です。また、楽器を部屋のインテリアの一部として飾るのも良い方法です。伝統楽器は見た目も美しいので、よく過ごす部屋の目立つ場所に置くと、自然と手に取る機会が増えるでしょう。

例えば、コンサーティーナを演奏する場合は、すぐ手に取れるようにケースの上やサイドボードの上に置いておき、練習前にすぐ座れるようなスツールや椅子も準備しておくと便利です。バウロンなら、壁に掛けたり、専用のスタンドを用意するのも良いでしょう。工夫次第で、楽器を日常の一部に溶け込ませることができます。

実は、19世紀から20世紀初頭のアイルランドでは、コンサーティーナを暖炉のそばの専用のくぼみに収納し、家族や訪問者がすぐに演奏できるようにしていたそうです。まさに現代でいうステレオやテレビのような存在だったのですね。

報酬システム

毎日の練習習慣をしっかり定着させるには、きっかけとご褒美が必要です。

きっかけ:スマートフォンのアラートやカレンダーのメモ
ご褒美:その活動から得られる楽しい体験

練習の後にちょっとしたご褒美を用意しておくと、練習が楽しいものだと脳が認識しやすくなります。ご褒美は小さなものでもOKです。例えば、コンサーティーナの練習を終えた後に、温かいコーヒーや紅茶、ハーブティーを楽しむ、お気に入りのアイリッシュセッションの曲好きな伝統音楽の演奏を聴く、チョコレートビスケットや小さなケーキの一切れを食べるなど、練習に対するちょっとした幸せな瞬間を用意してみましょう。もちろん、難しい指使いを克服した時の達成感やスケールを完璧に弾けた時の喜びも、脳の快楽中枢を刺激し、練習を続けるモチベーションにつながります。でも、それを待たずに日々の小さなご褒美も取り入れて、習慣を楽しく続けられるようにしましょう。

ステップ4:初めての伝統的アイリッシュ・リール

毎日の練習習慣が整ったら、1週間のうち2日は休憩を入れてもOKです。楽器を演奏する際に使う筋肉は、繰り返しの練習を通じて自然と音の位置を覚えていきます。さらには脳の機能が活性化されるという驚きの効果も期待できます!そして、いよいよ最初の曲に挑戦する時が来ました!

楽器を学ぶことが脳にもたらす驚くべき効果については、こちらをご覧ください。

最初は「きらきら星」のようなシンプルな曲から始めるのも良いでしょう。もう少しチャレンジしたいという方は、初心者向けの伝統的アイリッシュ・リールとして「Kitty’sGoneaMilking」がおすすめです。さあ、楽器を手に取って、アイリッシュ音楽の世界に一歩踏み出しましょう!

出典 https://blog.mcneelamusic.com/

テンポを落として、曲を小さな練習パートに分けながら、自分のペースで取り組んでください。

伝統的なアイリッシュ音楽は耳で学ぶことが基本です。もしクラシック音楽のバックグラウンドをお持ちであれば、最初はこの方法に慣れる必要があるかもしれませんが、徐々に馴染んでいきますので安心してください。

上の動画にはABC表記を追加しましたので、これを参考にしてください。

  • 大文字の音は低音域、小文字の音は高音域を示しています
  • 数字の2が後ろにつく場合は、その音を2拍分伸ばすという意味です

動画ではCaitlínが装飾音を加えていますが、最初は気にしなくて大丈夫です。装飾音は慣れてきたら追加するものなので、まずはメロディの骨格をしっかり覚えることを目標にしましょう。

5回の練習で、あなたもシンプルなリールが弾けるようになります!

どうですか?思ったより簡単だったでしょう?

伝統的なアイリッシュ音楽を学ぶための専門アドバイス

当サイトでは、アイリッシュ音楽のトッププレイヤーであるCaitlínNicGabhannLiamO’ConnorConalÓGrádaによる実践的で刺激的なゲストブログを掲載しています。彼らのアドバイスを参考にしながら、ぜひあなたの音楽学習を充実させてください!