ライター:松井ゆみ子
アイリッシュ・フィドル自習者向けのYouTubeチャンネルをご紹介します。
フィドルの話ばかりで恐縮ですけれど、練習の仕方はどの楽器にも共通しますから、少しでも参考になれば嬉しいです。レッスンでも、プレイヤーの先輩たちからも、いつも言われるのは、「練習も大事だけれど、聴くのはもっと大事」。
聴くのは簡単ですから、ぜひ!
同じチューンを繰り返し聴き続けていると、ある日ふっと弾けるように。
英語の学習方法と似ているかもしれません。が、英語も演奏もどちらも実際に試してみないと通用するかわからないのがコワイとこですけど(笑)。
弾いてみたいなと思うチューンをどこかで聴いたら、まずはタイトルを覚えておいて、YouTubeでモデル演奏を探します。ここで大事なのは、誰の演奏をお手本にするのか。わたしが参考にしているのは以下の名フィドラーたちです。
ケヴィン・バーク
https://www.YouTube.com/watch?v=uOaBP-mxXVc
スライゴーのチューンを学ぶのならこの人。容赦無くオーナメンテーションをまぜこんでのモデル演奏なので、上級者向けではありますけれど、素晴らしい演奏をお手本にするにこしたことはありません。ボシーバンドで演奏されていたなじみのあるチューンをフィドルだけで聴けるチャンスでもあります。タダで見られるのはレッスンの一部だけですが、充分参考になると思います。
マーティン・ヘイズ
確かロックダウンのあたりに始まったのではなかったかしら。すでに50チューン以上見られます。演奏に加えてABCを使った譜面も登場するので、アイルランド流のレッスンを受けている気分に。
モッシー・マーティン/ Mossie Martin
教えることに情熱を注いでいる演奏家だけに、スローな演奏をちゃんと聞かせてくれますからレベル関係なくチューンを覚えるには最適だと思います。チューンが頭に入ったら、モッシーと一緒に演奏する楽しみもありますし。残念ながらわたしはケヴィンさまと一緒に弾くのはまだ無理!
ここではセッションでポピュラーなものをたくさん教えてくれるので、かなりおすすめです。
同じチューンでも演奏家によってだいぶちがいますから、誰の演奏で覚えるかで、のちのちの弾き方に影響しますし、先生を選ぶのは大事なポイント。
わたしはモデル演奏を一旦、ボイスコーダーに録音してしばらく毎日聞き流します。みなさんはスマホで録音するのでしょうね。わたしはスマホ持っていないし、ボイスコーダーはシンプルなので、さっと繰り返し聴けるし、かなり便利ですよ。サマースクールには欠かせません。
何度も書いたと思うのですが、アイルランドのレッスンでは譜面を使いません。リクエストすればコピーをくれますが、譜面にはアイリッシュミュージックのキモであるリズムが書き込まれていませんから、メロディを覚えることだけに限られます。上記のYouTubeの演奏では、チューンのグルーヴが伝わってくるでしょう?
だから強調されるのだと思います「まずは弾くより聴け」って。
Let’s try !!