【ストリーミングで見つけたケルト&北欧トラッド系音楽 vol.9】ピアニスト Ryan Molloy “Tempered”


出典 Amazon Music Unlimited – Ryan Molloy

ライター:hatao

ケルトの笛のhataoが、Amazon Musicで見つけた興味深いケルト&北欧トラッドをご紹介する連載。

新譜・旧譜問わず、良いなと思ったものを選びます。

Ryan Molloy “Tempered”

第9回目はアイルランド音楽のピアニストで作曲家のライアン・モロイRyan Molloyが5名のイリアン・パイプス奏者と演奏した”Tempered”です。

アイルランドのタイローン県 Co.Tyrone出身のピアニスト、作曲家ライアン・モロイは、幼少期にブリード・ハーパー Brid Harperからフィドルを習いました。その後ピアノを習い、北アイルランドのベルファストにあるクイーンズ大学で作曲を専攻しました。

ピアニストとしてアイルランド音楽の著名な演奏家との共演は数多く、フィドル奏者のファーガル・スキャヒル Fergal ScahillとWe Banjo 3、アコーディオン奏者のデイヴィッド・マネリー David Munnelyl、フルート奏者のポール・マッグリンチー Paul McGlincheyのアルバムに参加しています。

作曲家としてはクラシカルな作品を主に手掛け、弦楽四重奏や合唱など多くの作品があります。

たとえばゾーイ・コンウェイ Zoë Conwayが演奏するこちらの作品はアイルランド音楽と現代音楽のミクスチャーです。

現在はアイルランドのキルデア県にあるメイヌース大学で作曲を教えています。

今回ご紹介するTemperedは9月に配信が開始したばかりの作品で、5名のイリアン・パイプス奏者それぞれと演奏するアイルランド音楽が収録されています。

パイパーは以下です。

  • Sheila Friel
  • Jarlath Henderson
  • Tara Howley
  • Padraig McGovern
  • Tiarnán Ó Duinnchinn

本アルバムのタイトル Temperedとは「調律された」という意味です。パイプスはピアノの平均律とは異なる音律で調律されており、本来はピアノとの相性は良いとは言えません。しかしこの録音では、デジタル・サンプリング技術を用いピアノの一音ずつをパイプに合わせて調律しています。そのため、これまでにないほどよく響き合う音楽を聴くことができるようになっています。

ライアン・モロイの数多くの作曲作品については、こちらのホームページをご覧ください。
https://ryanmolloy.ie/about

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