みなさんこんにちは、好きな野菜はクレソンとセロリ、全楽器・ケルト音楽初心者代表のビギ丸です!
そんなわたくしが、知識ゼロから楽器を調べてその成果を報告するシリーズ、第二弾は「バウロン」です。
実は大きな声では言いづらいのですが、第二弾は「マンドリン」の予定でずっと調べていたんです。が、いくら調べても意味が全くわからず、全然まとめられないので、一旦きれいさっぱり諦めて、お題を「バウロン」に変えてみました。
「バウロン」、変わった名前ですね。
この名前だけの情報で、どんな楽器か想像できますか?
ノーヒントだと難しいですね。
「バウ」はアメリカ版の犬の鳴き声っぽくて、「ロン」は麻雀?それともハリポタの赤毛くん?
これでは正解に辿り着くまでに何世紀かかかりそうなので、調べてみますと、こちらは太鼓でした。
太鼓といっても種類がありますが、手で持つタイプの太鼓です。
なので、バンドのドラムセットや和太鼓とはサイズ感が違います。(あれを手で持てたらすごい)
ざっと調べてみると、タンバリンとは近からず遠からずの親戚関係だという説もあるようです。
なので、タンバリンを思い浮かべてみてください。
あのカラオケボックスに行くと、テーブルの上にポツンと置いているやつです。(コロナ以降久しくカラオケに行ってないので、今はもう置いてないかもしれません)
タンバリンには、側面に金属のシャラシャラ言うやつがついていますが、バウロンには何もついていません。
シンプルなバージョンのタンバリンという感じでしょうか。
ちなみにサイズですが、カラオケで使うやつよりもふた周りぐらいは大きく、また楽器自体も少し厚みがあるそうです。
ずっと言葉だけで説明していましたが、ここらで正解を見てみましょう。
シンプルですね。
フレームがあって、皮(バチで叩く面、打面)を張ったら、できあがり!という感じです。
では、ちょっとばかし歴史を調べてみましょう。
この「バウロン」、あと親戚の「タンバリン」もですが、打楽器の種類としては「フレームドラム」というそうです。
フレーム(枠)のついたドラム(太鼓)、つまり「枠太鼓」ですね。
太古の人たちも、テンションが上がったらその辺の棒切れなり骨なりで、岩やら分厚い葉っぱやら、叩けるもの叩いて盛り上がっていたと思うんです。叩いて盛り上がったら、もうその「叩かれたやつ」は打楽器と呼べますよね。
笛や弦楽器のように、設計や細かな製作工程を必要としない打楽器は、本当に古くから人々の側にあったとビギ丸は思っています。
ちなみに石を叩いたら、コンッという音がすると思いますが、それは別に響いたりはしません。当たった瞬間に音が出て、余韻も残響もなし。
そこで「せっかく叩くんだから、ちょっとぐらい音に余韻がほしいじゃん? by 太古の打楽器オタク」ってことを思いついた人が居て、叩いた面の裏側が空洞になってる方がいいんじゃね?と発見したと思うんです。
そこでクリエイティブな古代人が「枠」を組んでみて、そこに葉っぱなり動物の皮なりで打面をつけてみたら、あら不思議。叩いた後の音が響くやん!めっちゃステキやん!という風になったと想像しています。(ここまでは全てビギ丸の想像です)
こうしてめっちゃいい音に進化したフレームドラム(枠太鼓)は、いろんな人に使われます。そして何がどうなったかは知りませんが、すごくスピリチュアルな人たちにめっちゃ愛用されるようになったんです。
これは「シャーマン・ドラム」と呼ばれています。
シャーマン、それは「超自然的存在と直接接触・交流・交信する役割を主に担う役職(Wikipediaより)」。
そんな人たちが、このシャーマン・ドラムを叩きまくって、気分を高揚させ、意識を超自然的な存在と結びつけるための道具にしていたようです。
これは限定的な地域だけの話ではなく、アジア、ヨーロッパ、中東、オーストラリア、アメリカ大陸など様々な文化で見られます。打楽器のカリスマ性の賜物だと、ビギ丸は思っていますが、実際はどうなんでしょうね。
いいかげんバウロンの話に戻りましょう。
これまで調べた感じでわかることは、「バウロン」はフレームドラムである、フレームドラムはかなり人気ということぐらいですね。
さて、アイルランドに目を向けますと、ケルト文化(アイルランドの古い文化)の中では、スピリチュアル系の宗教がとても流行っていました。日本人にも共感しやすい自然を崇拝するタイプの多神教の宗教です。そういった宗教で、ほかの大陸でも使われていたシャーマン・ドラムっぽいものが使われていても不思議ではない、だから
「バウロンの起源はシャーマン・ドラムですがな」という説と、
「いやいや、農民が手近な道具(穀物用のふるいみたいな器具)と動物の皮を組み合わせて始めたんですよ」というふたつの説が有力なようです。
ちなみに、アイルランドは伝統的に酪農が盛んです。
ドライブ中に羊の大群に道を阻まれたなんてエピソードは、今でも普通に耳にします。
そんな酪農家さんであれば、良質な皮を手に入れるのも容易だったのでしょう。
ちょっと長くなりましたので、次回に続きます(次回で終わります)。