ライター:オンラインショップ 店長:上岡
乗り継ぎ時間がたっぷりある場合は、一旦出国して観光したりできるんですが、今回は乗り継ぎ時間が1時間半ぐらいしかなくて、入国審査もあるのに大丈夫かしら、なんて思っていました。
ここ数年でアメリカに行かれたことがある方はわかってくださると思いますが、アメリカの入国審査って本当に時間が掛かるんです!スタッフさんは超威圧的に見えますし、どうひいき目に見ても不機嫌(なんならブチギレてる?)ですし、銃持った警備の人たちもウロウロしてるし。そんなわけで、入国審査=1時間半以上はかかる、という頭があるので、乗り継ぎ1時間半だと、置いてかれる可能性もありますよねー、なんて思っていました。が、前回書いたように廃れてから何年も経過した遊園地のようなガラガラ具合で、秒で入国させていただけたので、杞憂に終わりました。
それどころか、着いた時は快晴、搭乗の時には雷雨というジャーマン式気まぐれウェザーのせいで、飛行機の出発が遅れに遅れ、予定よりも1時間15分ほど遅れてミュンヘンを出発しました。
搭乗してから離陸までに時間が掛かる場合は、なんといってもCAさんたちが大変そうで、見ていて応援したくなります。
短いフライトなので、飛行機もコンパクトで=座席スペースもコンパクトですし、蒸し暑くてあんまり快適じゃない環境の中、そろそろ気の短い人が文句を言い出しそうなタイミングが来そう、って直前に、絶妙な間で水とかお菓子とかちょっとしたものを配ったり、アナウンスを入れたりと、さすがプロフェッショナル、と思える小技のオンパレードで、CAさんってすごいなと勉強になったりしていました。
そんなことがありましたので、パリには予定よりかなり遅めの夜10時前に到着。荷物を受け取り、バスを探します。が、結果的にはどうしてもそのバス停を見つけられず、それを尋ねられるスタッフも見つけられず、しぶしぶタクシーに乗ってホテルまで送っていただきました。(タクシーとかUberとか高い移動手段は好きじゃないTHE貧乏性な店長です)
思えば、日本時間で0時に起きて、ホテルに到着したのが日本時間の4時半、そして眠りにつけたのが5時半なので、29時間ほどの大移動でした。
ところで、フランスは「エアコンがない」でおなじみです。
当然、ホテルにもエアコンはありません。その代わり、大きめの窓があったので開けてみましたら、目の前が遊歩道、しかも地面からほど近い2階が泊まる部屋でして、網戸もロックもなく、外から軽くジャンプしたら余裕で部屋に侵入できますやん、という窓開けっぱなしに寝るには不向きなロケーションのため、仕方なく窓を閉めて寝ました。
夜になったら涼しくなるんだろうという期待も虚しく、そこそこ暑いままでしたが、眠さが勝って、しっかり眠れました。
あとから聞いた話ですが、店長が到着した週は熱波が来ていて、ちょい暑かった週の終わり頃だったようです。実際、その後のフランス生活では、夜は肌寒いぐらいでした。
唐突なブルターニュのアーティスト紹介コーナー
突然ですが「ブラックホーク・ダウン」って映画をご存知ですか?2001年のハリウッド製の戦争映画でして、豪華なキャストとなかなか激しい戦闘描写で話題になった映画なんです。で、その映画の最後、エンドクレジットに流れる歌があるんですが、こちらの歌が映画の内容と相まって、なんとも物悲しく、胸に刺さるメロディと歌声で、店長は公開当時から大好きだったんです。
そんな話をここでするということは…?そうです、このドゥネ(Denez)さん、めっちゃブルターニュのアーティストさんなんです!
ドゥネさんはブルターニュのフィニステールという、フランスのツノの一番先の方の生まれです。若い頃からブルトン語(ブルターニュの言語)と、ブルトン語を使って昔話や神話を歌で伝える、いわゆるブルターニュ版吟遊詩人(これをGwerzと呼びます)の勉強もされていました。
言語と歌の勉強をしていたら、そりゃ歌が上手になりますよね、って流れで、当然コンクールなんかにも出られて、まあ、そういう方は優勝とかしちゃいますね。すごいですね、ほんと。
そんなわけで、プロの歌手としてデビューされた、のかと思いきや、言語愛が強すぎて、ブルトン語の教授職に就かれました。
が、やっぱり歌もやりたいね、ってことで、数年で教授職を辞められて、音楽活動をされるようになった、ということだそうです。
そんなわけで、「ブラックホーク・ダウン」の最後に流れた曲を聴いてみてください。(映画はブルターニュとはなんの関係もありません)