【イベントレポート】フェーレ・トーキョー2022

6月18日(土)、19日(日)の2日間、ワークショップやコンサート、コンペティション、ケーリーなど、アイルランド音楽にたっぷり浸ることができるイベント「フェーレ・トーキョー2022」が東京で開催されました。

【6月18日】フェーレ・トーキョー2022にケルトの笛屋さんが出店します!

2020年以後コロナウィルスの影響で対面での開催ができなかったのですが、3年ぶりに開催となりました!

また、6月18日にはケルトの笛屋さんも出店し、19日には当店代表のhataoさんがコンペティションと伝統音楽家の検定試験SCT(伝統音楽家としてのレベルを客観的に判定するための検定試験)に参加しました。

今回の記事では、18日の様子をレポートします!

会場入り~受付

早稲田奉仕園ではワークショップが、別会場のTokyo Concerts Lab.ではSCTが行われました。

ケルトの笛屋さんは早稲田奉仕園のスペースに出店しました。

イベント主催のCCÉ Japanや、ハープ奏者のなりたしのぶさん主催のハープサークル「Stella Musica」、ハンマーダルシマーやニッケルハルパなどを取り扱う「楽器工房ダルシクラフト DulciCraft」などの出店もあり、出店準備中も展示商品に興味を惹かれた参加者が続々と集まっていました。

フィドルワークショップ

最初のワークショップは現代アイルランドを代表するフィドラーの1人であるオシーン・マクディアマダOisín Mac Diarmadaによるフィドルワークショップです。

課題曲をフレーズ単位に分け、講師のお手本に合わせて演奏→少し違ったフレーズに変えて演奏 の流れで進んでいきました。

「ずっと同じフレーズだと単調になってしまうので変化をつける」、「どのようにフレーズを付け足すか、またはシンプルにするかは演奏する人次第のチョイス、皆さんの好きなように演奏してほしい」といったアドバイスに受講者の皆さんは真剣に耳を傾けていました。

シャンノースワークショップ

続いては、アメリカ・カリフォルニア出身のステップダンサーであるサマンサ・ハーベイSamantha Harveyによるシャンノースというアイリッシュダンスのワークショップです。

シャンノース未経験の方も多かったのですが、とてもわかりやすいレクチャーでみなさん楽しそうに踊っていました。

途中に休憩を挟んでクールダウンしつつ、ワークショップ後半はさらにレベルアップ。

受講者から「シャッフルというテクニックを踊るときに、かかととつま先付近のどちらを使うべきか」といった質問が飛び出すなどハイレベルな内容でした。

難しいステップをサマンサが踊るたびに歓声が上がっていました。

ちなみに休憩時間中に突発セッションが行われていました!

音楽ワークショップ

続いての音楽ワークショップでは、事前に寄せられたリクエストについてオシーンとサマンサが解説していくスタイルで進行していきます。

今回は、似たようなリズムの「ホーンパイプとバーンダンス、フリングはそれぞれ何が違うのか」、「スライド、ポルカ、シングルジグは何が違うのか」といった質問を中心にワークショップが進んでいきました。

「ホーンパイプは長時間演奏を続けやすい構成で、ダンス曲として人気がある」、「バーンダンスはシンプルなフレーズで、あまりダンス曲としては演奏しない」といった解説を聞いたあと、実際に弾きながらそれぞれのリズムの違いを学びます。

受講者の一人がとある曲を弾き、他の受講者の皆さんが何のリズムなのか答えるクイズもありました。

「ポルカは音符が少なくて弾きやすいから初心者の頃に教わりがちだが、ポルカらしい特有のリズム感をうまく表現できないため本当は初心者向きではない、中級者になったら覚え直した方がいい」など、とても本格的でためになる内容でした。

Comhaltas Night [コンサート]

18日最後のイベントはお待ちかねのComhaltas Night(コールタスナイト)!

オシーン・マクディアマダ(フィドル)、サマンサ・ハーベイ(ダンス・ピアノ)、なりたしのぶさん(ハープ)、木村穂波さん(ボタンアコーディオン)、福島開さん(フィドル)の5名によるコンサートです。

CCÉの方や駐日アイルランド大使館ポール・カヴァナ大使による開幕の挨拶からスタート。

ポール・カヴァナ大使からは「3年ぶりの対面でのフェーレ開催おめでとう」、「コロナ禍の間はオンライン開催というチャレンジングな試みに感謝します」といったスピーチが寄せられました。

また、大使は任期を終え8月でアイルランドへお帰りになるそうで、アイルランドに来るときにはぜひ訪ねてほしい(次はアイルランドでお会いしましょう)とのことでした。

開幕の挨拶が終わるとオシーンとサマンサが登場。

「久しぶりに日本に帰って来れて嬉しい」とのコメントとともに、コンサート第一部の演奏が繰り広げられました。

1曲目は、ワークショップでも登場したバーンダンスを演奏。曲の途中で軽快なリールに切り替わると会場もノリノリな雰囲気に包まれました。

今年のアイルランドは、様々なことが100周年の節目なのだそう。

アイルランドの作曲家が作った多くの曲がアメリカでレコーディングされてから100周年を迎えるということで、ゆかりの曲を沢山演奏してくれました。

第二部の最初は、木村穂波さん、福島開さんのお二人が登場。

ボタンアコーディオンとフィドルの美しい演奏に会場は大盛り上がりでした。

そして急遽、大使から1曲披露してくださることに。会場はもちろん大歓声!

「フィン・マックール」というケルト神話の登場人物にまつわる歌を披露してくださいました。

会場には美声が響き渡り、観客のみなさんはしっとりと聴き入っていました。

続いては、ハープ奏者のなりたしのぶさんが登場。

スローエアやホーンパイプなどの演奏に会場は癒やしの雰囲気に包まれました。

その後も、オシーン、木村さん、なりたさんによる演奏や…

出演者全員の演奏など、終始多盛り上がりのコンサートでした!

次回の記事では、19日に開催されたコンペティションについてのレポートをお届けします。お楽しみに!

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