
出典 https://blog.mcneelamusic.com/
アイルランドの楽器メーカーMcNeelaが公開しているブログの中から、おすすめのボタンアコーディオン奏者のアルバムについて解説している記事を許可を得て翻訳しました。
原文:Best of the Box: Listening Recommendations for Irish Button Accordion Players by McNeela
アイリッシュ・ボタンアコーディオンの名盤
「次はどのアコーディオンのアルバムをコレクションに加えよう?」と、夜眠れずに考え込んでしまうことはありませんか?そんな悩みを抱えているのは、あなただけではありません。ご安心ください。そんな方のために、おすすめをご紹介します。
今回は、特に魅力あふれるアイルランドのボタンアコーディオン奏者たちと、音楽の世界をさらに広げてくれる代表的なアルバムを厳選しました。ボタンアコーディオンの世界は、本当に選択肢が豊富です。
これからご紹介するアルバムを通して、どの楽器を演奏している方でも、アイルランド音楽の豊かな歴史と文化を巡る音楽の旅を楽しんでいただけるでしょう。
ベニー・マッカーシーの『Press and Draw』から、トニー・マクマホンの『Farewell to Music』まで、数々の名演・名曲があなたとの出会いを待っています。
ジャッキー・デイリーやトニー・マクマホンといった巨匠はもちろん、現代のアイリッシュ・ミュージック・シーンで活躍する新世代の素晴らしい奏者まで、幅広くご紹介します。魅力あふれるアイルランドのボタンアコーディオン音楽の世界に飛び込み、次のお気に入りの一枚をぜひ見つけてください。

出典 https://blog.mcneelamusic.com/
おすすめのアイリッシュ・ボタンアコーディオン名盤
- Tony MacMahon: Farewell To Music
- Brendan Begley: Oíche go Maidin
- Bobby Gardiner: Melodeon Mad
- Séamus Begley & Steve Cooney: Meitheal
- Sharon Shannon: The Winkles Tapes 1989
- Joe Burke: The Morning Mist
- Mairtín O’Connor: Chatterbox
- Jackie Daly: Music From Sliabh Luachra
- Benny McCarthy: Press and Draw
- Paul Brock: Mo Chairdín
- Dan Brouder: The Lark’s Air
- Dermot Byrne & Florian Blanke
- Finbarr Dwyer: Traditional Irish Accordion Music
- Damien Connolly: Inspired
- Johnny Connolly: An Mileoidean Scaoilte
- Dan Herlihy & Friends: Music from SLiabh lUachra
- Donal Murphy: Happy Hour
- Danny O’Mahony: In Retrospect
- Derek Hickey: Derek Hickey
- Joe Derrane: Return to Inis Mór

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アイリッシュ・ボタンアコーディオンが楽しめる必聴アルバム
- Beoga: A Lovely Madness
- Beginish: Beginish
- John Regan & Paddy Glackin: Let Down The Blade
- Buttons & Bows: The Return of Spring
- Noel Hill & Tony MacMahon: I gCnoc na Graí
- Séamus Begley & Oisin MacDiarmada: Le Chéile
- John Cronin & Daithí Kearney: Midleton rare
- The Mulcahy Family: Notes From The Heart
- Verena Commins & Julie Langan: Fonnchaoi
- Martin Quinn & Angelina Carberry
- Joe Burke, Andy McGann & Felix Dolan: Traditional Music of Ireland
- Joe Burke, Michael Cooney & Terry Corcoran: Happy to Meet, Sorry to Part
- Luke Deaton & Jayne Pomplas: My Mind Will Never Be Easy
以下の動画では、ボタンアコーディオン奏者ルーク・ディートンLuke Deatonとフィドル奏者ジェイン・ポンプラスJayne Pomplasが、アルバム『My Mind Will Never Be Easy』から演奏する力強いリール・セットをお聴きいただけます。
厳選!アイリッシュ・ボタンアコーディオンのおすすめ名盤
ここでご紹介する3枚は、私が個人的に特にお気に入りとして選んだアイリッシュ・ボタンアコーディオンのアルバムです。それぞれが、この豊かな音楽文化の異なる魅力を見事に表現しています。

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ベニー・マッカーシーBenny McCarthy『Press and Draw』
まさに究極のボタンアコーディオン愛好家。その飾らないソロ・アルバムは、アコーディオン・ファンだけでなく、多くの人にとって新鮮な驚きをもたらしてくれます。
― Living Tradition
アイリッシュ・ボタンアコーディオン界の名手、ベニー・マッカーシーによる『Press and Draw』は、すべてのアコーディオン愛好家にぜひ聴いていただきたい一枚です。15種類の異なるアコーディオンを使用して15曲を録音した本作は、アイリッシュ・アコーディオンの伝統が持つ魅力を余すことなく探求した意欲作です。
アルバム全編を通して伴奏は一切なく、アコーディオン(正確には「アコーディオンたち」と言うべきでしょう)そのものの音色が最初から最後まで存分に輝いています。そして、その輝きは期待を裏切りません。
完全な無伴奏によるアコーディオンとメロディオンの作品です。自らの音楽をありのままに表現し、それをこれほど自然に聴かせることができる奏者は他にいないでしょう。
― Custys Music
ベニーは、卓越した技術と幅広い表現力を兼ね備えたボタンアコーディオンの名手であり、その実力はどの曲からも存分に伝わってきます。ホップ・ジグやフリング、伝統的なセットダンスの曲まで、一般的なジグやリールだけにとどまらない、多彩で聴き応えのあるレパートリーを楽しむことができます。
そして、同じアコーディオン愛好家として特に嬉しいのは、どの曲でどのアコーディオンが使用されているのかを詳しく紹介したライナーノーツが付属していることです。
ジャッキー・デイリーJackie Daly『Music From Sliabh Luachra』
コーク出身のジャッキー・デイリーは、アイルランドを代表するシュリーブ・ルクラSliabh Luachra音楽の継承者の一人です。シュリーブ・ルクラは、ポルカやスライドを中心とした、躍動感あふれるリズミカルな演奏スタイルで知られ、時には息をのむような速さで演奏されます。
シュリーブ・ルクラという名称は、この音楽が生まれたアイルランド南西部の山岳地帯に由来しています。西コークと南ケリーの間に広がる、まさにアイルランドらしい自然豊かな地域です。
タイトルからもお分かりのとおり、『Music From Sliabh Luachra』には、このシュリーブ・ルクラ地方に伝わる数多くの楽曲が収録されています。それらを、ジャッキーならではのC♯/D調律による「プレス&ドロー」奏法で聴かせてくれます。
どの曲からも、ジャッキー特有の明るく抜けの良い音色と、力強く弾むようなリズムを存分に味わうことができます。
本作は、アイリッシュ・ボタンアコーディオンをアイルランド伝統音楽における重要な楽器として再び広く認識させるきっかけとなった記念碑的なアルバムです。そのため、アイリッシュ・ボタンアコーディオンの歴史を語るうえで欠かせない作品であり、上達を目指すすべてのアコーディオン奏者にぜひ聴いていただきたい一枚です。
トニー・マクマホンTony MacMahon『Farewell to Music』
『Farewell to Music』は、美しいスロー・エアばかりを収録したアルバムです。ボタンアコーディオン奏者の作品としては意外に思われるかもしれませんが、トニー・マクマホンはスロー・エアの名演奏家として高く評価されていました。それも、彼の音楽に対する深い敬意と、伝統への揺るぎない思いを知れば、決して不思議なことではありません。
これらのスロー・エアを、これほど深い情感をもって心に響く演奏へと昇華できるのは、真の名手だけでしょう。どの曲にもそれぞれ異なる美しさがあり、飾り立てることのない、自然体で誠実なトニーの演奏スタイルを見事に物語っています。ここには、不要な装飾は一切ありません。
どんな楽器を演奏している人であっても、アイリッシュ・スロー・エアの真髄を学びたいのであれば、本作は必ず聴いておくべき一枚です。
トニーは、まるでシャン・ノースの歌い手が歌うように、一つひとつのスロー・エアに命を吹き込み、その旋律に声を与えています。その結果生まれた13曲は、胸を打つ繊細で美しい演奏として、アイリッシュ伝統音楽史に残る最高峰の芸術作品の一つとして語り継がれることでしょう。
真の巨匠が、生涯を捧げた芸術に別れを告げる作品として、これほどふさわしいアルバムは他にないのではないでしょうか。
McNeelaおすすめ ボタンアコーディオン・プレイリスト
さらに手軽に楽しんでいただけるよう、そしておすすめの演奏を探し回る時間を省けるように、今回ご紹介した作品をできる限り集めたYouTubeプレイリストをご用意しました。
以下の動画で再生ボタンを押すか、リンク先のプレイリスト「McNeela’s Recommended Listening: The Best of The Irish Box」 をご覧いただければ、何時間にもわたって素晴らしい演奏をお楽しみいただけます。
聴き逃せないアイリッシュ・ボタンアコーディオン奏者たち
もちろん、アイリッシュ伝統音楽を代表する優れたボタンアコーディオン奏者のすべてがソロ・アルバムを残しているわけではありません。しかし、そうした奏者たちの象徴的な演奏に触れることも同じくらい大切です。
音源を見つけるには少し手間がかかるかもしれませんが、これまでご紹介した奏者に加えて、ぜひ以下のミュージシャンたちの演奏にも耳を傾けてみてください。
- Sonny Brogan
- John Regan
- Joe Cooley
- Paddy O’Brien
- Daithí Gormley
- Luke Deaton
- Damian McKee
- Seán Óg Graham
