【祝オルテゲイラ優勝】奥貫 史子さん独占インタビュー-後編-

フィドル奏者の奥貫史子(おくぬき・あやこ)さんにインタビューを行った内容を掲載する当記事。

前回、フィドル奏者の奥貫史子(おくぬき・あやこ)さんに「フィドルを始めたきっかけ」や「思い入れのある音楽」などについてインタビューを行いました。

今回は皆さんお待ちかねのオルテゲイラ*に出場した時のことについてお聞きしました!

*オルテゲイラ:スペインの北西部、ガリシア地方の港町オルテゲイラで毎年夏に開催されている、国際ケルト音楽フェスティバル

前編はこちら
https://celtnofue.com/blog/archives/3232

インタビュー開始!

それでは、オルテゲイラの話を訊きます。

まず、コジ君*との出会いは?

*2 コジ君:Kojikojimoheji=日本在住のスペインの伝統的バグパイプ「ガイタ」奏者

https://kojikojimoheji.com/

ヘブン・アーティスト*の最終オーディション。

そこで初めて会って、一緒に弾いていたギターのアニーをちょっと知っていて、お話をしながら出会った。

* ヘブン・アーティスト:東京都が実施している大道芸人公認制度

コジ君の1st”Bon Appétit!”*と3枚めの最新作”Take Off”に参加しているんですよね。

ガイタと一緒に演奏してみて、どうですか?

アイリッシュとは全然違いますよね、リズムとか音楽が。

*Bon Appétit!

1作目の弾き方に比べて、3枚目はどっちかというとケープ・ブレトンのような自分が演奏している音楽に近いから、1枚目に参加したときよりは、しっくりと弾けた。

スペイン滞在中はどんなことをして過ごしましたか?

フェスのコンサートが真夜中だったので、行く前に寝る、みたいな毎日(笑い)。

朝はゆっくり起きてね。

昼はそこそこにして、夜爆発するみたいな?

そうそう。

昼は舞台じゃなくて街ナカでみんなが気軽にセッションをやってて、ライブもやっていたけど、ステージみたいな感じじゃないからみんなで見に行ったりちょっと弾いたり。

スペインは初めて?

初めて。

一番楽しかったことは?

やっぱライブかなあ。

そうだよね、数千人を前にして弾くってなかなかできないしね。

いつも通りに演奏できましたか?

超テンションが上がった。

私はあんまり緊張しないかも。

聴いている人たちが緊張しない雰囲気を作ってくれる感じがあるし、曲入る時もまだ始まっていないのに盛り上がってくれて。

日本でやっても同じ風にはならない。

スペインならでは、だね。

じゃあ、苦労したことは?

アクシデントとか。

あまり覚えていないけど、マイクにちょっと手こずったかな。

行く前にJohnちゃん*から教えてもらって、楽器の中の音を拾うのと2本使った。

それでもやっぱり本番はお客さんもうるさいし、こっちはコジ君の音も大きいから、音を聴くことに関してすごい気を遣った。

*Johnちゃん:日本のフィドル奏者
https://www.johnjohnfestival.com/members/

優勝した時、どんな気持ちだった?

すごく嬉しかったけど、出るまでが、バンと出ないのね。

噂みたいな感じで「1位かもよ」って発表より先に話が流れてて。

ずっと待っているじれったさはあったね。

公式にアップされたのは2日後。

舞台で演奏しているときに、1位の手応えはありましたか?

コジ君は一回出ているから、どうやったら盛り上がるとか、そういう流れは覚えていて、それで曲を作っているから。

具体的には?

最初ゆっくりだったけどパン!とテンションが上がる曲とか、じわじわ盛り上がる曲とか。

お客さんは最後に盛り上がるのをちゃんとわかっている。

ゆっくりな曲もしたけど、お客さんは盛り上がるのが好きな人が集まっているから、攻める曲のほうがウケてた。

ガリシアのフィドルを聴いてどうだった?

曲も違うし、リズムも不思議で、リズムを聴いてさらに楽しめる感じ。

弾き方はそんなにアイリッシュと大きく違うとは思わなかった。

フラメンコとかと一緒で、リズムを知っていると入りやすいと感じた。

スケールや節回しも独特ですよね。

街ではセッションに入れましたか?

アイリッシュのセッションには入れるけど、ガリシア音楽のセッションには入れない。

コジさんのはガイタを使っているけれどガリシア音楽をストレートにやっているわけではないから。

参加しているアーティストやお客さんも、ガリシア音楽を求めに来ているわけではない感じで。

最後に今後の活動予定は?

ずっとCDを作りたいって思っていて、いろんな国の曲を聴いてきたから、そういうのを表現できるCDを作りたいし、演奏活動もこだわりなく幅広くしていきたい。

ありがとうございました。

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