【店長、ケルトの国へ行く】第15回:6日目 Jamie Smith’s Mabonライブ!【今回のメインイベント】

ライター:オンラインショップ 店長:上岡

ケルトの国へ行くシリーズについて
オンラインショップ店長の上岡さんが2017年にケルトの国々を旅した時の「旅行体験記」です!

この旅行の日程を全く決めていなかった時点で、最初にチェックしたのがMabonのライブスケジュール。

6月は1回しかライブがなくて、そこに参加できるようにと、このライブを中心に今回の旅行のプランを立てたんです。

その際、Facebookで「ライブ以外にもしセッションとかに参加されるなら、よければ教えてもらえないですか?」とメッセージを送ったら、丁寧に返信をくれて、少しだけやりとりができました。

さて、会場はノッティンガム大学の敷地内にあるホール。

大学に行ってない店長としては、どんな大学でも敷居をまたぐと「味わえなかった青春を感じる(気がする)」精神が働いて、妙にウキウキします。

あと、こういう会場にいる間は、常にトイレを確保できているので、食事がしやすいのもいいですね。(お腹弱い人あるある)

森に池に芝生にアイスクリーム屋さんのトラックまであって、その上とてもいいお天気なのでまったりするにはもってこい。

いざ開場になって、ぼくは前から2列目の席を予約してたんで、かなり良い位置で演奏を見ることができました。

Mabonはウェールズのバンドなんですが、ウェールズはアイリッシュとは曲調もずいぶん違って、歌を中心にした楽曲と、宮廷音楽の名残りが強いって印象。

なので、スコティッシュよりもさらにクラシカルな演奏法で、フィドラーも基本的には楽器を顎につけて演奏していました。

もう、ただただかっこいい!

初期は笛吹き(フルートとパイプ)のカラム・スチュワートがメンバーにいたんですが、結婚してブルターニュに移住してしまったので、今は笛吹きはいなくて、アコーディオン・フィドル・ギター・ベース・ドラムの構成。

プログラムは、前半は歌を中心にしたバラード系のしっとりパート(25分)、そこで休憩を挟んで、後半はノリノリで踊れるようなフェスティバルパート(1時間半)と、ペース配分が日本ではお目にかかれない豪快さで、なんとも愉快。

また、客席左右にあるスペースでは、踊りたい人は踊ってOKという、欧米を感じるシステム。

みなさん、とにかくトークも面白くて、演奏も超絶技巧がカッコいい!というだけじゃない、疾走感のあるサウンドの中にふと現れる、“溜め”のような、音の淀みのような瞬間に、それぞれの個性が発揮されて、でも次の瞬間には、また疾走感のあるサウンドに戻る、この一瞬の幻のようなアクセントが、すごくカッコよかったです。

また、すごく早い系の曲でも、全員楽器を優しくソフトに演奏する感じがちょっと珍しくて、「あれ?本当に弾いてる?」って思えるぐらいの省エネ奏法というか、「楽器にやさしい男たち!MABON!」って印象でした。

心配していた熱も、この日以降は上がることはなくなって、無事にメインイベントを存分に楽しめてよかった!と、胸をなでおろしましたとさ。