ライター:hatao
こんにちは! ケルトの笛のhataoです。
先日台北で開催したアイリッシュ・ミュージック・キャンプには、クラシックのヴァイオリン奏者、フォークギタリストやソロギターリストなど様々な音楽的バックグラウンドを持った方が参加してくれました。
そんな中で、台湾の芸大で中国楽器の揚琴(ヤンチン、ようきん)を専攻している大学生に出会い、大学に見学に行ってきました。
揚琴は中国のハンマーダルシマー。
ハンマーダルシマーをご存知なければ、日本の「お箏」をバチで演奏するような楽器だと思えば、近いかも知れません。
ところで、楽器の「こと」には琴と箏という2つの漢字がありますが、どのように使い分けているか、ご存知でしょうか。
ハープやライアーのように弦を2箇所で留めている弦楽器を琴といい、日本の琴のようにその2点に加えて弦を琴柱(ことじ)で支えている弦楽器を箏といいます。
日本で一般的なのは箏で、琴はあまり見かけることがありません。
ところが、この揚琴は琴柱があるのに琴と書くのです。
そして、今気づいたのですが琴柱の「琴」の字こそ、本来は「箏」を使うべきなのでは…?
中国語では弦楽器に限らず、アコーディオンを手風琴と言ったりもするので、例外もあるということなのでしょうか…。
ここは謎です。
さて、大学にやってきました。
今はまだ冬休み中なのですが、学生がおり練習する音が響いていました。
これが揚琴です!
ケルトの笛屋さんで取り扱っているハンマーダルシマーよりも明らかに弦の数が多いです。
弦の並びは、ハンマーダルシマーとは違うとのことです。
ダンパーペダルがあります。
これはピアノと反対で、ピアノは踏むと音が伸びますが、揚琴では踏むと音が止まります。
こちらは琴竹(チンジュー)というバチです。
ハンマーダルシマーのものよりも長く、また、竹でできているのでよくしなります。
持ち手が幅広い形である点も特徴的です。
バチについては、詳しく解説しているページがありますので、読んでみてください(中国語)
https://m.xuite.net/blog/jeremychang1970/twblog/132614736
大学生のめいちゃんから、揚琴について紹介してもらったビデオをご覧ください。
最後には、台湾民謡を僕のアイリッシュ・フルートと一緒に演奏しています。
※めいちゃんが緊張して、何か所か言い間違えている点と、僕の中国語の発音が不正確な点は勘弁してくださいね。
【おまけ】
自分でも演奏してみました。
弦の数が多くて、なかなか狙ったところにバチが当たりません(泣)。
普段ダルシマーを演奏している方であれば、すぐに弾けるのでしょうか。