はじめてのアイリッシュ・ブズーキ:基本のチューニング完全ガイド


出典 https://blog.mcneelamusic.com/

アイルランドの楽器メーカーMcNeelaが公開しているブログの中から、アイリッシュ・ブズーキのチューニングについて解説している記事を許可を得て翻訳しました。

原文:Learn How to Tune Your Irish Bouzouki: A Beginner’s Guide

はじめてのアイリッシュ・ブズーキ:基本のチューニング完全ガイド

アイリッシュ・ブズーキのチューニング作業に慣れるには、特に始めたばかりの頃は少し時間がかかることがあります。そこで、この便利なガイドを作成いたしました。

耳だけでチューニングするスキルと自信を身につけるには時間が必要ですが、心配しなくても大丈夫です。その間は役立つツールがたくさんあります。ブズーキの弦を簡単に識別する方法や、プロのようにチューニングするやり方について、ぜひ読み進めてみてください。すぐに新品同様の良い音で演奏できるようになります。

ブズーキのチューニングに必要なもの

ブズーキをチューニングするために本当に必要なのは、良質なデジタルチューナーです。より正確に言えば、クロマチックチューナーです。

どのタイプでも問題ありませんが、一般的には楽器のヘッドにクリップで取り付ける方式が多く、周波数を簡単かつ正確に拾ってくれます。

ただし、始める前に知っておくべきことがいくつかあります。

ブズーキの弦番号について

弦の番号は、床に最も近い弦から順に1〜8番と割り振られています。つまり、あなたの顎に最も近い弦が8番になります。

ブズーキの弦は2本ずつのペア(コース)でチューニングされます。

アイリッシュ・ブズーキの標準チューニングとは?

アイリッシュ・ブズーキはどのようにチューニングするのでしょうか?

弦は次の2つの方法でセットできます。

  • ユニゾン弦:それぞれの弦ペアを同じ音程にチューニングする方法です。
  • オクターブ弦:最後の弦ペア(コース)を、同じ音程で1オクターブ差になるようにチューニングする方法です。

どちらを選ぶかは演奏者次第です。個人的には、オクターブチューニングにすると音に深みが加わると感じています。

アイリッシュ・ブズーキとギリシャ・ブズーキのチューニングの違いとは?

この2つの楽器には、外見上の違い(アイリッシュ・ブズーキはフラットバック、ギリシャ・ブズーキは伝統的なラウンドバック)だけでなく、チューニング方法にも違いがあります。

ギリシャ・ブズーキの標準チューニングは CFAD で、弦ペアはオクターブ間隔でチューニングされます。

アイルランド音楽におけるブズーキのチューニング

アイルランドのフォーク音楽では、主に2つのチューニングシステムが使われます。どちらが自分に合っているか、ぜひ読み進めてみてください。

GDAE チューニング

GDAE は、アイリッシュ・フィドル、テナーバンジョー、マンドリンと同じ標準チューニングです。メロディを弾くのが好きな方にとっては扱いやすく、非常に伝統的な響きを得られます。

GDAE チューニングを使う場合、弦は次の音程(ピッチ)に合わせます。

  • 1・2弦:E4
  • 3・4弦:A3
  • 5・6弦:D3(オクターブ弦の場合は D4/D3)
  • 7・8弦:G3(オクターブ弦の場合は G3/G2)

GDAD チューニング

GDAD は、おそらく最も人気のあるチューニングシステムです。これはオープンチューニングで、アイリッシュ・ギタープレイヤーが使う DADGAD に似ています。オープンチューニングとは、フレットを押さえずにストロークしてもコードになるチューニングのことです。この場合は Gsus2 になります。このため、伝統音楽の多くの奏者に好まれるモーダルな響きが得られます。GDAD はコード伴奏に最適なチューニングで、他の楽器やシンガーの伴奏にも非常に向いています。

GDAD チューニングを使う場合、弦は次の音程(ピッチ)に合わせます。

  • 1・2弦:D4
  • 3・4弦:A3
  • 5・6弦:D3(オクターブ弦の場合は D4/D3)
  • 7・8弦:G3(オクターブ弦の場合は G3/G2)

ブズーキのチューニング方法

まずは、上で紹介したお好みのチューニングシステムを選んでください。クロマチックチューナーを見ながら、該当する弦のペグをゆっくり回し、チューナーが正しい音程を示すまで調整します。

弦は必ず1本ずつチューニングしてください。1組のペア(コース)の弦をチューニングしたら、その2本を同時に鳴らして、しっかりと揃っているか確認すると良いです。

なぜブズーキはすぐにチューニングが狂うのか?

新しい弦は落ち着くまで時間がかかるため、最近ブズーキの弦を交換した場合や、新品の楽器を使っている場合は、しばらくチューニングが安定しないことがあります。残念ながら、弦が落ち着くまでは、その都度チューニングし直す必要があります。また、楽器、とくに木製のものは温度や湿度の変化に非常に敏感です。演奏後の保管や持ち運びには、高品質のハードケースを利用することをおすすめします。明るく、暖かく、バランスの良い音色を求める方には、D’Addario のブズーキ弦が、レベルを問わず良い出発点になります。


*画像出典 https://blog.mcneelamusic.com/