アメリカのアイリッシュ・フルート奏者シャノン・ヒートン(Shannon Heaton)さんが月1回ペースで無料で配信しているポッドキャスト、アイリッシュ・ミュージック・ストリーズ。
その中から、「エピソード1」の日本語訳を前後篇の2回に分けてお届けします。
翻訳:村上亮子
前編はこちら
https://celtnofue.com/blog/archives/5486
エピソード1後編(日本語訳)
世界中のアイリッシュ音楽のミュージシャンや指導者達、何千人もの音楽家が音楽祭のためにお金を出しました。音楽祭のためだけです。コンテストで賞をとってもお金が入るわけではないのです。音楽家協会が指導者に払うお金もささやかなものです。では何が人々を駆り立てているのでしょうか。コーマックにどう思うか聞いてみました。
コーマック:これらの人はコンクールを…、興味のない方は…誰かがコンクールに出るように押しているわけではないのです。他の人と競い合って、勝ちたいからコンクールに参加するのです。
音楽を次の世代に伝える指導者にとっては、それは使命です。ボストンの歌の指導者、マリーン・イ・キーダに再び登場してもらいましょう。
マリーン:私が与えられてきたように、今度は与えるのが私の義務だと思います。世代を越えて歌を伝えてきた音楽家の家系に生まれたことは、幸運だったと思います。だから今度は私が伝える番です。それが大切なことなのです。
音楽おわる
アイルランドの歌や楽器の曲は、普通耳で聞いて、演奏者や指導者から次の世代に直接伝えられるので、過去に演奏していた人々と今演奏している人々との間の深い生きた絆となっています。このように1人の奏者とか1つの時代とかの話ではないのです。もっと古い、もっと大きなものです。
同じように素晴らしく時代を超えたものでありますが、音楽を次の世代に伝えていくのに、直接でない方法もあります。
音楽:“Grúpaí Ceol のテーマ”
マリーン:私は耳から教え、それからmp3で送ります。何と言っても2017年なのですから!自分でケープ・コッドやブライトンやブレインツリーやミルトンへ行くことはできません。丸一日かかってしまいます。mp3で送る方がずっと簡単なのです。生徒は自分の機器にダウンロードできます。
音楽終わる
先生から音楽ファイルを受け取るよりも、さらに間接的なやり方があります。YouTubeから歌や曲を学んでいる人もいます。大切なことは、このような人たちもコンテストに出られるということです。でも土曜日ごとにマリーンに直接会っているボストンの子供たちとは、同じというわけにはいきませんね。
歌手のカラン・ケイシーに独学で伝統音楽を学ぶことをどう思うか聞いてみました。(カランからは来月Cuppa Tea chatでもっとお話を聞かせてもらいます。)
テープでシャノンの声:で、オンラインで学んでいる人をどう思いますか?
カラン:ええ、どんな方法でも学べます。どんな方法でも、どんなやりかたでも。そのサイトへ行って、スレッドをたどるだけです。多くの情報があります。マッドキャット・カフェにも多くの人がいます。それぞれ異なったヴァージョンを持っています。みんな私よりもよく知っていますよ。
テープでシャノンの声:オンラインのマッドキャットのグループですね。驚くほどの歌のデータベースです。そうやって歌を覚えるのはいい方法だと思いますか。本当にネットを使って独学で学べますか。
カラン:ええ、あなたが誰かの力になれたら…私はフランク・ハートの力になることができました。
もし誰かが私の家に来て、一緒にお茶を飲んで、何曲か歌を習いたいなら、喜んでお迎えします。そんな風になっていくのです。オンラインのレッスンもしたらいいと思います。でも、もしお互い手を伸ばして、もっと関係を深めることが出来たら、それは良いことです。
アイリッシュ音楽を学ぶ人々の多くは、人との関係を作っていきます。そしてあなたが本当に1人きりで学んでいて、その曲や歌のための社会的なつながりを見出だそうとしないのでなければ、その曲やルールや集まりに同じような関心を持つ人々と出会うことになるでしょう。
深く掘り下げて行くと、共通の気分、特有の細部に対する敬意があります。そして音楽祭に行くと部屋いっぱいの人々がいます…参加者、観客、親達、審査員…みんな華やかなファッションです。
再びリッツ・キャロルです。彼女はシカゴのアイルラド音楽協会から始めて、オールアイルランドのフィドルの部で優勝しました。ウッドブロックの演奏の細かな点について、そして1つのグループがウッドブロックを突然演奏し始めた時のことを話してくれました。
リッツ:テープにこんな場面が残っています。
あるケイリーバンドがアイルランドで優勝しました。はっきり言うと「ブリッジ・ケイリーバンド」です。彼らは表彰され私の小さなカセットテープには、「優勝、ブリッジ・ケイリーバンド!」という声が入っています。
その夜このバンドはダンスの演奏をすることになっていました。彼らが曲を演奏した瞬間だったと思います。彼らは優勝したばかりで、みんな楽器をつかんで舞台に上り、演奏し始めました。タップを踏んで、始まりました。
音楽:“High Part of the Road” (Jig)リッツ・キャロルの屋外での録音(1976)
アーティスト:ブリッジ・ケイリーバンド
リッツ:当時はウッドブロックをやるのはカッコいいことではありませんでした。それで彼らはセカンドパートに入って、ドラマーがブロックをやりました。
テープでシャノンの声:ははは!
リッツ:テープではつぶやきが歓声に代わりました。こんなうれしいことはありませんでした。部屋にいたみんなわかっていました。部屋はミュージシャンや家族でいっぱいでした。みんな彼がブロックへ行った時わかっていました。ははは
音楽おわる
これが村が投資した時に起こったことです。
音楽:“Travel のテーマ”
誰もが伝統について知っている時、ウッドブロックは何かを伝えることができます。なぜならみんなが音楽について知りたがっていたからです。曲についてね。
曲、曲、曲!本当にたくさんの曲があります。そしてボストンの子供たちはたくさんの曲を覚えました。
彼らはこれらの曲を持ち帰り、レルタ・ゲイラを結成しました。そのグループは中部大西洋支部の音楽祭で予想外の勝利を得て、彼らはお金を集めてスライゴーのオールアイルランド音楽祭に行きました。
アイルランドでは、ボストンの子供達はどうでしたか。
…実は、入賞もしませんでした。
テープでシャノンの声:スライゴーはどうでしたか。グルーピキヨールで競い合った子供たちはたくさんいましたか。
コーマック:大勢いました。大きな会場を埋め尽くしていました。少なくとも1500人はいたに違いありません
テープでシャノンの声:その部屋で1500人の人と一緒にいるのはどんな感じですか。
コーマックの母、フィービーです。
フィービー:緊張はすごかったです。あの雰囲気、みんなが間違いを見つけてやろうとしているみたいに感じました。聴衆の中にそんな雰囲気を見たら、楽しむことなんてできませんでした。
コーマック:コンクールに参加している人で、前から知っている人はいませんでした。
でもボストンの子らは孤独ではありませんでした。タラから来た友達、コンクールの曲をいくつか教えてくれた子供たちが会場に来ていました。
音楽:Triumphのテーマ
コーマック:交流で出会った子らが大勢応援に来てくれていました。ちょうど聴衆の中の小さな点みたいに。
あれだけ努力してお金をかけて、それだけの値打ちがあったのでしょうか?コーマックとお母さんにどう思うか聞いてみました。
フィービー:最初に交流事業で先生やほかの子らと知り合えたのがよかったと思います。音楽を通して関係を築くということに焦点が置かれていました。コンクールはその次なのです。
もしコンクールが最初に来たら、少し違ってきただろうと思います。でも、交流から始まったのが本当に良かったと思います。
コーマック:多くの人が競い合いました。みんな競い合うために集まったのです。競争して、その後は1年間は忘れているのです。そういう時に他の人と付き合うのです。パブへ出かけてセッションです。
音楽おわる
音楽家協会のシボン・ニ・コナランです。
シボン:子供達やその親にこのフェスティバルに来るチャンスを与えるのです。多くの同じような考えを持った人達、そしてその中の多くはさらに深いところまで行きます。彼らはこの「社会」に入るのです。
音楽:Travelのテーマ
音楽祭に参加したことで、コミュニティーという感覚はさらに大きくなりました。これについてマリーン・イ・キーダはボストンに戻って語っています。
マリーン:音楽祭に参加するために大西洋を渡ってアイルランドに行くことができます。そしてその経験は生涯自分のものになるのです。
テープでシャノンの声:コンクールだけじゃないのですね。
マリーン:ええ、違います。コンクールは経験の中のごく一部です。大切なのはそこで出会う人々、聞く音楽、そこで築く関係です。それから音楽祭に参加することで、あなたが所属することになるコミュニティー、それまでとは全く違ったものになります。
テープでシャノンの声:みんなそこへ行ったのですね。走り切った…
マリーン:ええ、一番とろい参加者だったかもしれませんが、そんなことはどうでもいいのです。やり切った!ゴールに飛び込んだのです!それが人間としてのあなたを支えるものです、所属するということが…。音楽愛好家の、特にアイリッシュ音楽の愛好家の社会に属すること…。アイルランドは小さな国ですが、アイルランド人が世界に与えるインパクトは…計り知れないものです。それは今も、絶えず拡大し続けています。そしてそれは素晴らしい。若い時に始めて仲間に入る、アイルランド音楽の若き仲間となる…最もやりがいのあることだと思います。
クレアに戻って、
メアリー・マクナマラ:音楽におけるもっとも大きな喜びでした。この交流はね。
テープでシャノンの声:で、楽しかった?
メアリー:ええ、楽しかったわ。旅行が好きなの。そして子供たちが演奏する舞台を見るのもうれしいわ。子供たちはこれを生きがいにしているの。
テープでシャノンの声:で、あなたも?
メアリー:ええ、そうよ。私はよく座って…今朝もあの写真を見ていたわ。ボストンのアルバムを開いて写真を見ると、心臓がドキドキするの。
彼らの中で生き続けると思います。で、彼らが歳を取ったら、振り返って考えてみるでしょう。私たちはいつでもお互いに友達なの。それは素晴らしいことよ。
音楽:“Heartstringsのテーマ
スライゴーのコンクールの会場に着くまでに、ボストンの子供たちはすでに多くのことを一緒に経験していました。バンドを結成しました。ビーチサンダルを履いて濡れた髪で大きなトロフィーを高々と掲げました。アイルランドの細い道で大きなバスに乗り、ボストンの交通システムを案内しました。彼らは大西洋を挟んだ友情を築きました。グルーピキヨールの形式は、学んできたことをつかみ取り、自分たちの音楽をするチャンスでした。彼らはこれらの古い曲をクレアのコンサティーナ奏者から教えてもらいました。その人もさらに上の世代から習っているのです。
音楽終わる
彼らは音楽を自分たちなりのやり方でアレンジし、作り上げました。(先生のショーン・クローシーの指導で)… シェイマス・コノリーの創案と刷新に関する意見です。
シェイマス:過去を覚えておくのは大切だと思います。しかし過去に留まっていることはできません。特に伝統音楽においては、それがどこのものであれ、前に進まなければならないのです。生きている伝統なのです。演奏する若い人々はどう解釈するべきか自分たちが感じたままを付け加え、何か新しいものを表現しなければなりません。しかし同時に過去の人々がしたことも忘れてはならないのです。でもそれは彼らの時代のことです。今は21世紀で、また新しい人々が生まれています。それが伝統音楽に活気を与えます。生き生きとさせるのです。私が逝ってしまって、今演奏している若い人々、彼らが歳をとったら、またちょっと違ったものを聞くのです。もう一度言いますが、それは生きている伝統なのです。そうでなければなりません。
音楽:“Seamus Connolly’s”(ジグ)クレア州、ドゥーリンの伝統音楽から
アーティスト:ケビン・グリフィン with エオイン・オニール、シャロン・シャノン
その日の終わりにボストンの子達はホテルのプールで泳ぎに行きました!
(プールに飛び込む水音)
このアイリッシュ・ミュージック・ストーリーズのエピソードは、マット・ヒートンの計り知れない助力と音楽的貢献を受けて、私、シャノン・ヒートンが書いて、プロデュースしています。
この話のためにインタビューした素晴らしい人々、とりわけメアリー・マクナマラとご主人のケビンに感謝します。おふたりにはタラのお宅にお招きいただきました。
ポーラ・キャロル、アン・マリー、ジェイムズ・ケネディー、そしてエイダン・コリンズとポーリンとショーン、おもてなし、アイリッシュ・ミュージック・ストーリーズへのサポート、ありがとうございました。
リサ・コリンズ、一緒に旅行してくれて、また相談に乗ってくれてありがとう。
デイビッド・ラヴェル、抽象的な学問的なものより物語に焦点を当てるように背中を押してくれてありがとうございました。
このエピソードで使われた曲について知りたい方、レルタ・ゲイラのニュージャージーとスライゴーの動画のリンクを見たい方はIrishMusicStories.orgにアクセスください。
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ご視聴ありがとうございました。このエピソードの終わりに詩人アン・マリー・ケネディがウィリアム・バトラー・イェーツの「さまよえるアンガス」を朗読します。
詩:「さまよえるアンガスの歌」ケネディ家の台所で朗読
アーティスト:朗読、アン・マリー・ケネディ
作詞:ウィリアム・バトラー・イェーツ
エピソード1後編(英文)
Irish musicians and teachers from all over the world–thousands of players-invest all this time preparing for the Fleadh. All this, and there’s no money in winning the competition. And the Comhaltas pay scale for teachers is, well, quite modest. So what drives people? I asked Cormac what he thought:
Cormac: These people tend to find the competition, and the ones who aren’t interested don’t really… it’s not like anyone’s pushing them to go to the competition. They’re going because they want to compete against people and be the best.
For many of the teachers who are passing on the tunes, it’s a mission. Here’s Boston singing teacher Mairin Ui Cheide again:
Mairin: I think it’s incumbent upon me to give, like I was given. I was fortunate that I had come from a musical family that passed songs on for generations. So now it’s my turn to pass this on, because it IS important.
END MUSIC
Because Irish singing and instrumental tunes are commonly passed on by ear, directly from one player or teacher to the next, it is a pretty profound living link between the people who played the tune before, and people who are playing it now. In this way, it’s not so much about any one player or time period. It’s older. It’s bigger.
Now, as charming and timeless as giving and handing down music is, sometimes Irish music is passed on less directly:
MUSIC: “Grúpaí Ceol Theme Reprise”
Mairin: I teach by ear, and then I send an mp3. After all it’s 2017! The Bard can’t travel to Cape Cod and Brighton and Braintree and Milton. It’d take me all day. So it’s much easier to send it via mp3. Then they can download it on all their devices.
MUSIC ENDS
And sometimes it’s even more remote than getting a sound file from your own teacher. Some people are learning songs and tunes from random YouTube videos. And remember, these guys can apply to compete, too. But they might not have the same context as, say, the Boston kids, who DO get to meet Marin in person on Saturdays, right?
I asked singer Karan Casey what she thinks about learning traditional music in isolation. (You’ll hear a lot more from Karan next month, in our one on one Cuppa Tea chat.)
Shannon on tape: And what about people learning it online?
Karan: Yeah, absolutely! Any way you can. Any access, any way you can. You just have to go out there and really follow the threads and the streams. There’s great information out there. There’s people on Mudcat Cafe. They’ve all the different versions. They know more about it than I do!
Shannon on tape: Yeah, you mean the MudCat online discussion group? That’s an amazing song database. You think it’s cool to get songs that way? Can you really learn online and in isolation?
Karan: I mean, I do think if you can befriend someone–I had the privilege of befriending Frank Harte. And you know, if anyone wants to come to come to my house for a cup of tea and learn a few songs, they’re welcome. And that, you know, that’s the way it works. Of course do the stuff online. But I think if we can reach out to one another and establish more connection that way, it’s really good.
So, most people who learn Irish music make connections. And unless you’re really learning in isolation and you never find a social context for your tunes and songs, you’re bound to meet people with a similar connection to the tunes, to the rules, to the conventions.
There’s shared humor and respect for very particular details when you go deep like that. And when you go to a Fleadh, you’ll find a room full of people–the competitors, and also the onlookers, the parents, the judges… who are all in on the style and the prevailing fashions.
Here’s Liz Carroll again. She’d started out at the Irish Music Association in Chicago; went on to win the All Ireland fiddle championship; and has this story about the finer points of woodblock playing, and what happened when one group of musicians went off book:
Liz: There was a moment that I have on tape, actually. A ceili band had won in Ireland. I want to say it was the Bridge Ceili Band. So now they’re being presented. So on my little cassette tape, it’s “Winners: Bridge Ceili Band.”
The band usually had to play a dance that night. But I think this was just the moment when they play a tune. They’ve just won, they’ve all grabbed their instruments, they’re up on the stage, and they start in. Couple of taps, and off they go.
MUSIC: “High Part of the Road” (Jig), field recording made by Liz Carroll (1976)
Artist: Bridge Céilí Band
Liz: At the time, it was not cool to play the block. So, they go into the second part, and the drummer goes to the block.
Shannon on tape: Hahaha!
Liz: On the tape there’s this murmur, into a well, into a CHEER. It’s like one of the best things I’ve ever heard. That whole room knew. This is a room full of musicians, their families. Everybody knew when he went to the block. Hahahaha!
END MUSIC
That’s what happens when the village invests.
MUSIC: “Travel Theme” Reprise
When everybody knows about the tradition, a woodblock can really convey something, because everybody’s bothered to learn about the music. And about the tunes.
The tunes. The tunes, The tunes! There are so many tunes. And these Boston kids learned a lot of tunes….
They took those tunes, and formed Realta Gaela. They took the group to the MidAtlantic Fleadh and enjoyed an unexpected victory. They raised money and went on to the All Ireland Fleadh in County Sligo.
So, how did the Boston kids do in Ireland?
…. Well, in short, they didn’t even place.
Shannon on tape: What was Sligo like? Were there lots of kids competing in the Grúpaí Ceol.
Cormac: Yes, it was massive. They took over this giant auditorium. There must have been at least 1500 people there.
Shannon on tape: What was it like to be in that room with 1500 people?
Here’s Cormac’s mom Phoebe again:
Phoebe: Oh, the tension was so thick. Yeah. That atmosphere where I feel like people are listening for the mistakes. And to start to see other people giving the look, in the audience. It’s like, I can’t even enjoy it.
Cormac: No one else we really knew from before was competing.
But the Boston kids weren’t alone. Their friends from Tulla, the kids who had taught them some of their competition tunes were right there in that room.
MUSIC: “Triumph Theme” Reprise
Cormac: There were a bunch of people we’d met back in the exchange cheering us on.. just like a little speck out in the audience.
So, was it worth all the effort and expense? I asked Cormac and his mom what they thought.
Phoebe: I think it was nice to get to know the other kids, as well as the teachers, through the exchange program first. Where really was the focus on building community through music. And the competition was so clearly secondary. So, I think if the competition had come first that might have felt a little different. But starting with that was really nice
Cormac: A lot of people compete, they get there for the competition, they compete, then after that you forget about it for another year. And that’s when you hang out with other people. Just go down to the pub for a session.
END MUSIC
Here’s Siobhán Ní Chonaráin from Comhaltas:
Siobhán: It provides them and their parents with an opportunity to come to this festival with so many like-minded people and families, many of them much further on, in that sense of development. They are entering into a community.
MUSIC: “Travel Theme” Reprise
Back in Boston Mairin Ui Cheide talks more about that community feeling that grows by going to the Fleadh.
Mairin: You can go across the Atlantic to Ireland to participate. And it’s an experience that’s forever with you.
Shannon on tape: It’s not just about the competition
Mairin: Oh, no! The competition is just the minor part of it. It’s the people you meet, the music you hear, and the relationships you build. And the community that you belong to after going to a Fleadh, it’s very different
Shannon on tape: You’ve all been there… you’ve all run the marathon?
Mairin: Yes, you may have been the slowest one in the marathon, but that’s okay. You finished! You reached your goal. You got to the end! And that’s what sustains you as a human being, to belong. And belonging in our community of musicians, especially Irish musicians…. You know, Ireland is such a small country, but the impact that its people has had all over the world, is… you know, you can’t contain it! It keeps growing, and growing, and keeps on growing. And it’s wonderful. And to start so young and to be part of that.. of the seedlings of that. I think, for me, I find it one of the most fulfilling things I do.
Mary MacNamara back in Clare: I think it’s been the biggest pleasure for me in music, is the exchanges.
Shannon on tape: And they’re fun for you?
Mary: Oh, it’s great fun. I mean, I love travelling myself. And I love watching the kids have an opportunity to have a platform to perform. They live on this.
Shannon on tape: And you do, too?
Mary: Oh, yeah, I do. I often sit down… I mean, looking at those photos there this morning. My heart skips a beat when I open that Boston book and look at the photographs. And I think it’ll live with them. And when they’re older musicians they will go back and think about it. And we will always know each other, which is great.
MUSIC: “Heartstrings Theme” Reprise
By the time they were in that room in Sligo for the competition, the Boston kids had already been through a lot together. They’d formed a band. They’d held up a giant trophy wearing flip flops and damp hair. They’d ridden a huge bus on small Irish roads and navigated the Boston transit system. They’d developed friendships across the ocean. And the Grúpaí Ceol FORMAT was a chance to take what they’d learned and do their own thing with it. They got these old tunes from a concertina player in Clare, who’d learned it from older musicians.
MUSIC END
And then they arranged and sculpted the music in their own way (with guidance from their teacher Sean Clohessy). Here’s Seamus Connolly’s take on invention and innovation:
Seamus: I think it’s important to remember the past, but we can’t stay locked in the past either. We have to move forward, particularly with traditional music, wherever it may be from. It’s a living tradition! And the younger people who are playing have to add to the music how they feel it should be interpreted, and give us something new. But at the same time we shouldn’t forget what the older people did, too—what they put down. But that was in their time. But now it’s 21st century, and there’s new people coming along. And it keeps it vibrant. It keeps it alive. And when I’m gone and the young people who are now playing it, when they become older, they will hear something different as well. So again, it’s very much a living tradition. And it should be that way.
MUSIC: “Seamus Connolly’s” (Jig), from Traditional Music from Doolin Co. Clare Artist: Kevin Griffin with Eoin O’Neill, Sharon Shannon
And at the end of the day, the Boston kids got to swim in the hotel pool!
(Sound of SPLASH into swimming pool)
This episode of Irish Music Stories was written and produced by me, Shannon Heaton, with invaluable assistance and musical contributions from Matt Heaton.
My thanks to the incredible people I interviewed for this story, especially to Mary MacNamara and her husband Kevin who welcomed us into their home in Tulla. And to Paula Carroll, Anne Marie and James Kennedy, and Aidan Collins and Pauline and Sean: thank you for hosting us, and supporting Irish Music Stories. Thank you to Lisa Coyne for being a great traveling companion and sounding board, and to David Laveille for encouraging me to focus more on stories, and less on academic abstractions.
You can head to IrishMusicStories.org to learn about the music in this episode, and to find links to videos of Realta Gaela performing in NJ and in Sligo. If you’d like to support the show, click on the donate button. Every little bit helps: it’ll help defray travel and production costs. And it’ll show me that this is meaningful to you, which means a lot of me.. To thank you for listening, this episode’s Coda features poet Anne Marie Kennedy, reading The Wandering Aengus by William Butler Yeats, to the accompaniment of a ticking clock.
Poem: “The Song of Wandering Aengus,” recited in Kennedy’s kitchen
Artist: Recited by Anne Marie Kennedy Poet: William Butler Yeats
Artist: Recited by Anne Marie Kennedy Poet: William Butler Yeats
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