ライター:松井ゆみ子
フィドルと弦の並びが同じなのはバンジョーも一緒ですが、音色が好きでマンドリンを購入。こんな風に弾いてみたかったのです。
こんな風に弾けるかどうかは別にして。
フィドルで弾けるチューンはすぐにマンドリンでも弾けるのが不思議。
弦がそこそこ硬いので慣れるのに少し時間がかかりましたけれど、フレットは親切。フィドルは押さえる箇所が1ミリちがっても別の音になってしまいますが、フレットは大きな目安で演奏が”音痴”にならずにすみます。
弦が2重なので調弦するときにまだ「あれ、この弦はどっちのペグだ?」と迷いますが、ささいなことです。
ピックを使うのは初めてなので、ここがまだ難関です。
0.53mmの薄いピックを勧めてもらって特訓中。セシューン仲間がバンジョーで愛用しているそうで分けてもらいました。アイリッシュトラッド流のつまびき奏法には、このくらいの薄いピックが合うようです。
試しに0.60mmのを使ってみたら、マンドリンらしい繊細な音にならずまるでギター。せっかく2重になっている弦の意味なし・苦笑
夜更けに弾くことが多いので、ピックを使わず指で弾いてみると、これがいちばんしっくりくるのですが、時間が長くなると指だけでなく手首まで突っ張ってきます・苦笑
それでも、夜中に楽器を弾けるのは嬉しい限り。フィドルだとこうはいきません。家人が留守のときは真夜中でもがんがん弾けますが(隣近所への心配はなし。両隣とも、かなり離れております)在宅のおりはさすがに気が引けて。アイルランドの古い家は石造りなので壁が超厚く、隣の部屋にいてもほとんど聞こえないようなのですが。
アイリッシュトラッドミュージックシーンでマンドリンをメジャーにした功労者はアンディ・アーヴァインと言われています。すでに50年以上!
彼の歌とともに、マンドリンだけでなくすっかりおなじみになったブズーキをアイルランドに広めてきました。
あとあと知ったのは、アイリッシュトラッドに取り入れられているマンドリンはA-styleとよばれるもので、ギターのようにセンターに穴がひとつ。クラシックで演奏されるマンドリンと同じで、異なるのはバック(体に当たる方)が平らになっている点。琵琶のように丸みを帯びているタイプはあまり見かけません。
そして。わたしがスライゴータウンの楽器屋さんで即買いしたのはF-hallというスタイルで、ブルーグラスなどに使われるタイプなのだそう。でも気に入ってるからいいもん。
まだ定例セッション会には1度持ち出しただけ。いきなりKesh jigを披露して「えー、もう弾けるの?」と驚いてもらいました・笑
あとはまだ家での練習用。新しいチューンは、マンドリンで覚えてフィドルに持ち替えると効率がいい(という言い方はなんですが・・)。仲間たちはホイッスルでチューンを覚えてからバンジョーやフィドルに戻っていったりしています。仲間の多くはホイッスルからスタートしているので、そこが原点。セッション仲間は10人ほどですが、全員ティン・ホイッスルを演奏します。人前で吹かないのはわたしだけ。ハイ・ノーツを吹く勇気に欠けております。が、ここは笛屋さんのサイトですから練習しますっ。
最後にマンドリンの大御所アンディさまが、工房で試し弾きしている貴重映像を。