ブルターニュで演奏されるオーボエ類に属する木管楽器「ボンバルド」。
円錐形の管体を持ち、2枚のリードを束ねたものを唇にくわえて演奏します。
音域は2オクターブあり、2オクターブ目はオーバー・ブロウ(強く吹く)またはオクターブ・キーを使って演奏します。
半音階を演奏するために、キーが付けられたものもあります。
強烈な音量を持ち、野外でのダンスの伴奏には欠かせないパワフルな楽器です。
ボンバルドは大量の息の圧量を必要とするので、続けて吹き続けることが困難です。
そのため、伝統的にはオクターブ上の音域のバグパイプ、ビニウ・コーズとセットで演奏されます。
ボンバルドが短いメロディを演奏し、繰り返しの間にボンバルドが休んでいる間もビニウ・コーズがメロディを吹き続けるという方法です。
ボンバルドは20世紀初頭に演奏者が減少しましたが、40年代にバガドウと呼ばれる鼓笛隊が考案されたために、復興し、現在では数多くの演奏者がいます。
通常はB♭管が使われます。