前回調べたように、不運なアクシデントから生まれたロー・ホイッスルですが、楽器自体の特徴はどんな感じなんでしょうか。
もちろんのことながら、ロー・ホイッスルはティン・ホイッスルと同じグループの楽器ですよね。
そして、アイルランド音楽などで主に演奏されるティン・ホイッスル D管と、ロー・ホイッスル D管は、演奏できる音域がちょうど1オクターブ違います。つまりロー・ホイッスルの方が低くなり、低い音を鳴らせるようにする分、楽器自体が2倍の長さになっているんだそうです。
この音域は、アイルランド音楽の中でも大きな役割を担っているアイリッシュ・フルート先輩と同じ音域になります。
素朴な疑問ですが、ティン・ホイッスルは人の手にフィットするサイズ感ですよね。でもそれが2倍になったら、ちゃんと持てます??
答えは、「持てるけど、結構大変」という感じです。
手の大きい人は大丈夫かなと思いますが、ビギ丸のようにTHE日本人サイズの手、しかもちょっと短い赤ちゃんみたいな指だと、指孔を押さえるのもひと苦労です。
ただし、手首の角度を変えたり、指の第二関節のぷくっとしたところで押さえるようにするなど工夫することで、多くの手の小さめの日本人の笛吹きのみなさんも演奏されているようです!
それだけ苦労して吹くんだから、音色はさぞかし特別なんでしょうねー、なんて文句を言っちゃいそうですが、実際に深みやなめらかさ、ぬくもりがある、とても素敵で気持ちの落ち着く音色がとっても魅力的です。
これは実際に聴いていただく方がわかりやすいと思いますので、ロー・ホイッスル人気を世界に広めた名作「リバーダンス」舞台の動画をごらんください!
また、ティン・ホイッスルと同じように、ロー・ホイッスルも様々な調のモデルが作られています!
メインのD管に限らず、多くの調を網羅していますが、当然、D管よりも低い調の楽器になると、楽器本体もどんどん長くなっていきます。
しまいには、人間が演奏できるサイズかどうかも疑わしい「バス G管」というモデルまで出ておりますが、ケルトの笛屋さん代表のhataoはもちろんトライしています!