ティン・ホイッスルやアイリッシュ・フルートを演奏する安井マリさんの新しいグループのデビューCDアルバムが、5月1日に発売となりました。
グループ名はLady Linsûl (レディリンスール)。
日本のケルト音楽には珍しいボーカリストを含む女性のみ4人で、メンバーは以下のとおりです。
ボーカル pico
ホイッスル、フルート、リコーダー 安井マリ
フィドル 奥貫史子
ピアノ 熊井麗音
フィドルの奥貫さんは、hatao & namiの新譜「5分間の魔法」へのゲスト参加もしていただいています。
What child is this (Green Sleeves)やDown by the Sally Gardensなど、日本でもよく知られた曲を含むブリテン諸島の伝統音楽を演奏しています。
安井マリさんのコメント
アイルランドやイングランドの曲を中心に、歌もの6曲とインスト2曲(オキャロラン)計8曲を収録。
レコーディングからミキシングマスタリング他、入稿までの全行程を手掛けてくださったのはアーティストのツルノリヒロさん、そして素敵なデザインのアートを提供してくださったのは画家の小澤魔純さん、音作りからデザインのこのCDの全てに色々な思いやこだわりが詰まった最高のアルバムです!!
今はライブも出来ない状況ですが、CDをお届けして、たくさんの方に私たちの音楽を聴いてもらえたら嬉しいです。
最後の曲のみトラディショナルではなく、ラターさんは現代のイギリスの作曲家です。
インスト曲のオキャロランは、キャプテンオケインはアイリッシュフルートで、プリンセスロイヤルは金のモダンフルートで、トラヴェルソ風の音色に近い感じをめざしてみました。
イントロや伴奏は即興で現場で考えていただきながら弾いていただきました。
器楽3人はクラシック出身なのでそういった要素も少し取り込んで、それぞれの曲を組み立ててみました。
picoさんは大きなお腹で歌っていただき、4月22日に無事出産をされました。
マスタリングが完成した日に、かつて一緒にケルトの歌を歌ってくださっていた友人のC.W.ニコルさんが天国に旅立ち、ニコルさんに捧げるアルバムにもなりました。
そんな特別な思いのこもったアルバムなので、多くの皆様に聴いていただけたらと思っています。
デビューCDアルバム『Songs of the wind』
価格 税込2200円 (送料別)
トラックリスト
『Songs of the wind』Lady Linsul
- Nora
- What child is this
- Down by the Sally Gardens
- Captain O’Kane
- The Leaving of Liverpool
- The Rose of Allendale
- Princess Royal
- Christmas Lullaby
視聴はこちらから
音楽評論家 野田誠司氏のコメント
Lady Linsûl「Songs of the wind」録音、ミックス、マスターリング、デザイン入稿まで制作に全面的に関わったアルバムです。
アイリッシュトラッド(アイルランド民謡)のアルバムですが演奏者は全員日本人女性。
アイリッシュミュージックというと80年代のメアリブラックのヒットから後におともだちになってくれた相馬裕子さんがメアリブラックのバックバンドを起用してアルバムを作るなど、ちょうどそのあたりで僕はアイリッシュミュージック専門のCDカタログを取り寄せたりして、関心をもつようになりかれこれ25年以上経ちますが、ロリーナ・マッケニットが好きでアルバムを集めたりもしました。
本作はそれらと同一線上にある作品とみて良いかと思います。
違うのはオール日本人。
英語で歌われる歌も違和感なく美しいです。
70年代にブリティッシュトラッドフォークにハマって色々聴き始め、90年代はアイリッシュトラッドフォークを聴くようになった僕にも楽しめるアルバムが本作です。
並行してクラナドなども聴いていたのですがアイルランドは特有のきりに霞んだ穏やかな風景をおもわせる、独特な気がします。
ブリティッシュトラッドより幻想的な美しさがある。
アイリッシュトラッドソングがどんなものか入門的にも購入して損はありません。
購入はケルトの笛屋さんで! 送料・税込2,400円です。