木村穂波さんのアコーディオンレビュー前編


アコーディオン奏者の木村穂波さんに、ケルトの笛屋さんで取り扱っているアコーディオン7機種を試奏・レビューしていただきました。

前編では下記4機種のレビューをご紹介します。

後編はこちら
https://celtnofue.com/blog/archives/7716

※ウェット / ドライ
アコーディオンは1音に対して複数のリードが同時に鳴るのですが、各リードの音がきちんと揃ってすっきりしたものは「ドライ」、音程を意図的にずらして音の「うなり」を発生させて音色にインパクトを与えたものは「ウェット」といいます。

Busker バスカー

明るさと落ち着き、両方のバランスを持ったウェットサウンドが魅力の楽器。

リードの発声に間があるので、早いテンポの曲を弾く時や装飾音を入れる時などは慣れが必要だが、その分、音に奥行きが生まれ、様々な表現が期待できそう。

ベース音がどっしりとしているので、曲にインパクトを加えることができるが、時にメロディよりも目立ってしまいそうなので効果的にコントロールするための練習が必要。

※コード部分:ボタンの開閉によってメジャーチューン/マイナーチューンどちらでも対応できる。


ボタン式アコーディオン B/C Busker バスカー

Garvey AAA

きらびやかでどっしりしたウェットサウンドを持ち、音量も大きめ。

ソロで目立ちたい、堂々と演奏したい人におすすめ!

誰かと一緒に弾く時でも、アコーディオンの存在感を抜群にアピールできる楽器。

リードの鳴りも蛇腹の反応も良いので、どんなリズムの曲でも対応できそう。ボタン反応はよく、装飾も無理なく入る。

左手の空気ボタンが丸いタイプ(●)なので、微妙な調節をするには慣れが必要。

※コード部分:メジャーチューン向き。マイナーチューンには向いてないかも。


Garvey AAA B/C ボタン・アコーディオン

McNeela Wren

とても穏やかな響きを持ち、落ち着いた発声をするウェットアコーディオン。

ゆっくりしたスローエアーなど、アイルランドの自然を想いながらゆっくりテンポの壮大な曲が弾きたくなるサウンド。

高音には明るさがあるのも魅力。

音の奥行が多彩に表現できる分、演奏にはパワーが必要だが、リードや蛇腹の反応は良いので慣れれば問題なし。

※コード部分:メジャーチューン向き。マイナーチューンには向いてないかも。


McNeela B/C 21キー アコーディオン Wren

アイリッシュカラー

アイルランドの国旗の色で作られたかわいいアコーディオン。

インテリア、パレードなど目立ちたい時や盛り上げたい時にお勧め!

リードの反応がイマイチなので、音を出すためにパワーが必要です。

ボタンが高く、また押したときにボタンがかなり深く下がってしまうため、連打の装飾など早い動きがしづらい。

またチューニングが整っていない音もあるので、セッションなど人と合わせるときに用いるのはやめたほうがいいかも。

※コード部分:メジャーチューン/マイナーチューンどちらでも対応できる。ち、落ち着いた発声をするウェットアコーディオン。

商品ページ準備中